2文字の単語の分析 名詞編

以前、ピンインについての記事で、2文字単語の重要性に
ついて書いた。2文字の単語をまとめて、スラスラ読めると、
朗読のスピードが上がり、会話もスムーズにできるように
なる。例えば、「生活」という言葉は、ひとつのかたまり
なので、まとめて発話しなければならない。これを、「生」は
shengで第1声で、「活」はhuoの第2声で、、、などと
考えながら読んでいては、相手にもわかりにくい、自分も
聞き取りにくい中国語になってしまう。2文字まとめて聞いて
理解でき、自分でも正確に発話できる単語を増やせば、会話力が
飛躍的に向上する。新出単語の習得時には、是非この点に
気をつけたい。

今回は単語の意味について、2文字単語の分析が、とても
重要だ、というお話。動詞に関するものは次回に譲り、
名詞について考えてみる。これは、相原 茂先生の受け売り
だが、中国語のひとつひとつの漢字は生き生きとして、
文章中においても、しっかりとした働きを持っているのである。
中国語では、日本語の単語の漢字のように、形骸化している
ものが非常に少ない。
例えば、甘いものを「糖」と呼ぶ。それが砂のように
サラサラとしていれば、「砂糖」と呼ぶ。これがスタート
だったはずだが、のちに氷のような形状のものが出現すると
日本語では「こおりざとう」となってしまう。「砂糖」が
全ての”sucre”を代表するようになってしまった結果、
「氷のような、砂のような糖」という変な表現ができて
しまうのである。ところが、中国語の方は、「冰糖」と
表現し、もう「砂」の文字は必要としなくなる。

2文字の単語の2つの漢字がどういう構成を成しているか、
これを考えることで、中国語に対する理解が一気に深まる。
中検3級以上の人の上達に関しては、おそらく必須条件と
思う。相原先生も、「さまよえる中級人」からの脱却
方法のひとつとして推奨している。

専門家は、2文字単語のタイプを30種類以上にも分類して
いるが、われわれ学習者はそこまでする必要はないと思う。
ただ、構造を理解(品詞分解)できればそれでよい。
名詞の例を少し考えてみる(動詞グループは次回に)。

冰糖 Adj.+ N 氷のような糖
热狗 Adj.+ N 熱い犬 (ホットドッグ)
食物  V + N 食べるための物
动物 V + N 動く生き物 
门票  N + N 入り口の切符 
路名  N + N 道の名前

極めて少数ながら、分解できない2文字単語も存在する。
動植物名に多い。

蜥蜴 xīyì とかげ
玫瑰 méigui  バラ 

分析できるものは、できるだけ分析して把握するようにしたい。
ニュースに突然出てくる新語、略語の類も、この分析力を
普段から鍛えておけば、瞬時に理解できるようになる。

★ 本日の一文 

学而不化,非学也。

学んでも、自分の血肉にしなければ、学んだことにはならない。

にほんブログ村 外国語ブログ 中国語へ
にほんブログ村