中国語をしゃべる

やはり予想通り、暗黒の7月になってきた。恐ろしいことである。一言で言えばお仕事が忙しくなってきた、
ということであるが、何かそれ以上の不気味な霊力を感じる。先週の日曜日に香港に飛んだ。5月の蘇州に
引き続き、価格交渉第2ラウンドである。今回も向こうは4人も繰り出してきて、こちらは自分以外にもう一人、
助っ人を頼んだが、こいつが中国語をまるでしゃべらないので、丁寧に通訳をしてあげたりなんかして、
要するに交渉どころの騒ぎではなく、終始劣勢に立たされることになった。多勢に無勢である。それでも、
必死にクリンチに持ち込み、決定打を与えなかったという点は、前回から見て進歩はないけれど、よしと
すべきだと帰ってから、本社の連中相手に必死に自己正当化を図っている。これがまた疲れる。香港は
空港そばのRegalの会議室で交渉し、そこで皆とステーキディナーのあと、そのまま泊まったので早い話、
空港とホテル以外は何も見ていない。テレサテンの墓参りなどしている時間はなかった。次の日、朝8時の
便で台北へ。到着後2軒の取引先と打ち合わせをして、4時の高鉄で台中へ。台鉄弁当は車内で食べた。
この日はさしたる交渉事もなく、サクサクと進んだ。続く2日間は、全て台中で仕事の打ち合わせ、
中華に飽きたとかいうと、こじゃれたイタリアンなどに連れて行ってくれて、くたびれたけど幸せな日々を
過ごした。ところが最後の日、台北の101のすぐ隣のホテルで、これが食べおさめとばかりに欲を出し、
朝食に大好物の果物を食い散らかして、おなかをこわしてしまった。自業自得だけれど、とてもつらい。
芒果4個、バナナ1本、火龍果1個、荔枝5個、パイナップル3切れ、飲み物は木瓜牛奶・・・・炭水化物は
避け、果物のオンパレードにしたが、果糖は強烈で体重も温度と同じくうなぎのぼり。台湾より遥かに
高温多湿の日本に帰ってきてから、一気にへたばってしまった。
帰りのキャセイではおいしそうなBLTサンドが出たのに、さすがに食べられなかった。悔しい。で、機内で
グルグルと鳴るおなかを抱えながら、「中国語をしゃべる」ということについて考えた。この5日間で2回、
日本の本社に電話したが、それ以外は全て中国語をしゃべり続けた。さぞかし、中国語会話が上達しただろうと
思われるかもしれないが、そういう感覚がない。それどころか、朝はまだそこそこ円滑にしゃべれるのに、
夕方になると不思議とつっかえてしまい、退化している感じがするのである。連日こういう状態を経験した。
目や耳から(本当は頭も使うのだが)中国語の情報を仕入れる。これをインプットとする。で、それらの
知識を使って今度は、相手に向かって発話する。これがアウトプットとなる。「中国語」を、
(別にオランダ語でも同じだが)、「お金」に例えると、インプットは、お金を稼ぐ行為、アウトプットは、
お金を使う行為、に当たると思う。言いたいことは、相手のしゃべる中国語が優れて魅力的で、聞いて
なんとか自分のものにしようとするとき(これはインプットになる)を除いて、しゃべるという行為は
消耗なのだ、ということである。使えば使うほど擦り減っていき、ついには無一文になってしまう。逆に
自分ひとりで黙々と勉強するという行為は、お金を稼ぐことになる。ずっと続けられれば、近い将来、
お金持ち感を味わうことができる。でも、使わなければ、宝の持ち腐れ、それらを持ったまま、お墓に
入ることはできないのである。結局よく稼ぎ、よく使う人が健全な社会人なのだと思う。私はついため込んで
しまう方に偏りがちである。逆に稼ぎもしていないのに、すぐ使いたがる人も多いかと思う。貧弱な語彙と
表現力のまましゃべり続けていても、実は上達にはつながらず、少しずつ退化していくはずである
(「ええーっ?」、「うっそー」「ほんとおー?」など、定番の決まり文句はすぐに口をついて出てくる
ようにはなるが、そこまで止まりである)。
とにかく力が湧かなくて困る。今やりたいことは、デイクテーション(毎週の課題と、聴く中国語7月号の
ニュース)、香港と台湾それぞれの空港の書店で小説を買ってきたので、その紹介(ブログ)、中検とTECCの
結果が返ってきたので、その分析と紹介(ブログ)、そして何よりも和文中訳など普段の勉強、更に明日は
原書会なのに、何も持っていけるものがないという悲惨な状況、本も読みたいのに、少し重苦しい日々が
続いている。でも、祇園祭りの笛の音につられて、同学の皆さんに会いに行こうと思う。

★本日の学習進捗状況
全く前のまま。
1.単語帳(Campus Wide)
12冊目 4ページ目(全39ページ、1ページに30単語)

2.「蜗居」(1〜303ページ)
86ページ目

3.中国語作文−その基本と上達法(1~253ページ)
13ページ目

4.音読「三国志演義」(10−67ページ)
13ページ目

5.音だけを聞いて長文を暗記する
耳が喜ぶ中国語 12課

•蜗居 p86
海藻坚持了。没坚持住。身体由僵硬到酥软到几近虚脱。在宋思明漫长而柔情的亲吻里,坚硬的防御
一丝一丝褪去。“嗯••••”海藻轻轻呻吟了一下,表示不要,她眼见着宋思明的手一点一点从腰际爬上胸前,
开始解开外套的钮扣,将毛衣掀起,解开衬衣的钮扣,手指在胸衣的下围来回婆娑。除小贝外,
这是第一个男人,如此亲密地接触自己。
海藻はぐっとこらえた。でも、こらえきれなかった。こわばっていた体は、ぐったりと力が抜け、
ほとんど虚脱状態になった。宋思明にゆっくりと優しく口づけされて、海藻はもはや、抗うことができなく
なっていった。「うっ」と呻いて、拒もうとしたが、眼は宋思明の手が自分の腰のあたりから胸のところ
まで這い上がってきて、コートのボタンをはずし、セーターをずり上げ、ブラウスのボタンをはずし、
その指がブラジャーのアンダーバストのところでうごめいているのを眺めていた。小贝を除いて、
こんなにもなれなれしく、自分の体に触れた男は、彼が初めてだった。

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