本6冊

急に出張が決まって、蘇州まで出かけていた。突然、出張が決まるところもすごいが、タスクの内容もエグイ。ほぼ、
ミッション・インポッシブルといえる。先方と金銭をめぐる交渉をするのだが、交渉相手は、中国人2人と
コネチカットにある本社から駆け付けたオーナーのアメリカ人が一人の合計3人。中国人のうちの一人は、ヘタクソな
英語を操る(それでも私よりはかなりマシ)。で、交渉の相手側に通訳を頼むわけにいかず、孤軍奮闘、敢然と
英会話に挑んでみた。英語(まがい)をしゃべったのは、ほぼ30年ぶりで、惨澹たるありさまながら、しゃべっていて
結構楽しかった。かといってこの機会に、これから英語をしっかり勉強するぞ、などと一念発起したりしないのが
自分らしいと思う。
今回のようなケースは例外で、たいがい自分の周囲には自分よりかは英語の上手な日本人がいて、助けてくれるものだ。
不思議と必ずいる。お任せするに限るのである。交渉は双方譲らず、6月の第2Rに持ち越された。抑え込まれなかった
だけでも、よしとしなければなるまい。会議室にカンヅメで、本屋をめぐる時間は全然なかったが、空港で2冊、つい
買ってしまった。今年は、過去の反省に立って、本を「あまり」買わないようにしましょうキャンペーンを展開中だが、
この2冊に対しては衝動が走った。2冊とも報道関係で男女一人ずつの著者。ひとつの話が短く終わるので、読みやすい
かな、とも思った。でも、いつ読み始められるかは、まっだくわからない。

音読練習用の「茉莉花」が終わったので、同じくNHK出版で、同じ大きさのポケットサイズの本を2冊買って、また
これで音読練習をしようと思う。2冊とも尊敬する胡兴智先生の著書で、2冊とも古典書の現代中国語訳で、読みやすく
なっている。それでも当然、古色蒼然たるくだりがふんだんにあり、魅力的である。
日本の「勧進帳」のように、日常の会話にも援用される言葉が非常に多く、これは「典故」と呼ばれるのだが、
自分はこの方面の知識があまりないので、これから勉強しようと思う。「三国志演義」のほうでは「空城計」などが
それに当たる。もう1冊の「聊斎志異」の方は、清の時代の通俗小説で、何十年も前に1回、日本語で読んだことがある。
お化けの話や性愛シーンがあるので、中国では長らく禁書になっていた。今回のこの版では、カットされていると
思うが、この内容自体、とても懐かしい気がする。普通の読書として読むと、分量も少なく、すぐ終わってしまう
ような気がするので、音読教材として、繰り返し読んでなじむようにしたい。


最後の2冊は、先日三省堂で買ってきたもの。以前に1冊やり通した、お気に入りの参考書/練習問題集「読解力養成講座」の
続編ともいうべき2冊で、やはり三つま先生の著作である。前著と合わせて3部作、ということらしい。レベルが高く、
また分厚い大きな本だが、ぜひ挑戦してみたい。消化不良を起こさないように注意しながら、進められればよい、と思う。
前回の京都のミニ交流会のときに小冬さんにお勧めいただいた本である。小冬さんはジュンクで、ズバッと購入されたが
、私の方はポイントを貯めている三省堂に場所を移し、安チケ屋で買った図書カードで購入した。かくして5月は早くも、
6冊も購入してしまったことになる。雑誌「聴く中国語」を入れると、なんと7冊である。来月は、是非とも抑制しなければ
ならない。


★本日の学習進捗状況

1.単語帳(Campus Wide)
11冊目 68ページ目(全68ページ、1ページに30単語)

2.「蜗居」(1〜303ページ)
ペ50ージ目

3.日中・中日翻訳トレーニングブック(90~146ページ)
146ページ完了

4.茉莉花 2回目音読完了。3回目。69ページ目。

5.音だけを聞いて長文を暗記する
耳が喜ぶ中国語 12課

•蜗居 p47
海藻这一向出奇地空闲。老板大约把她遗忘了。每天晚上同事招呼着离去,各奔业务,唯独她早早就回去了。这可不是
好现象,海藻正加紧找工作。与其让人家放着坐冷板凳,看人冷面孔,等人撵走,不如自己腾空儿。老板心怀鬼胎的样子,
不晓得要怎么整治她,每次见到她时都礼貌客气周到,感觉很虚伪。“切,不就一破工作嘛!此处不留奶,自有留奶处。
跳槽我拿手啊!”海藻想。
海藻はここのところ気持ち悪いほど暇である。同僚たちは毎晩、あいさつをしながら、皆夜の仕事に出ていくのに
海藻だけ早々と引き上げていた。ありがたいことで、海藻は今ちょうど身を入れて職探しをしていたのだ。
冷遇されたり、冷淡に扱われたり、追い出されたりするよりは、自分からいなくなった方がいい。ボスは何を
企んでいるかわからないし、海藻をどのように懲らしめようとしているのかもわからない。顔を合わせると決まって、
礼儀正しく、遠慮がちで、気を使ってくれる、なんだかウソ臭い感じがした。「チェッ、所詮、くだらない仕事じゃないの。
ここでおまんまが食べられなくても、食べられるところはきっと他にあるわ。転職は得意技だし。」海藻は、こう思った。

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