救う

類義語辞典とか同義語辞典とかいうのがあって、意味の良く似た単語の
解説をしてくれる。自宅にも、中国で刊行されたもの、日本の大学の
先生が著したものが何冊かあるが、けっこう重宝している。近頃は、
普通の中日辞典でも、気を使ってくれて、この方面の解説に紙幅を
多く割いているものを見かける、学習者としてはやはり非常に
気になる点だと思う。
「衣服」と「衣裳」は全く同じか、完全な互換性を有しているか、
「经验」と「经历」は微妙に違うと思うが、具体的な相違点は何か、
などなど。「異なる単語である以上、完璧に同じものなど
存在しない」というご高説をお聞きしたこともある。同義語の
世界も奥深いものだと思う。さて、これらとはやや異なる種類だが、
「逆引き辞典」なるものも存在する。私は次の2冊をよく使う。

「逆引き中国語辞典」日外アソシエーツ社 相原茂 上野恵司 1981年
「倒序现代汉语辞典」商务印书馆 刘庆隆 1986年
これは、漢字2文字の単語を、後ろの方の字で集めて、意味を解説して
いる。例えば、「爱」で引くと、「恋爱」、「热爱」、「博爱」などが
列記されていて、その意味が書いてある。読んでいるだけでも楽しいが、
中作文のときにも強い味方になる。最近、この辞書を使って、前から
気になっていた「〜救」を調べてみた。中国語には「救う」が
とても多い。「搭救」「挽救」「营救」「解救」「拯救」「援救」、
どれもみな「救う」で、その違いがいまひとつ、わからない。
「急救」や「抢救」などは、「救う」以外の意味要素が加わって
いるので、かえって弁別しやすく、覚えやすいが、上の6単語は
いまだに意味の違いがはっきりとしない。いずれも、基本
語彙集には、登場しないかもしれないが、中検の2級以上の問題なら、
平気で出てくるし、もちろん一般的な読み物にも頻出する常用の
単語ばかりである。中国では互助の精神が発達していて、助け合う
美徳が定着しているからか、あるいは逆に、どうにも救いようの
ない社会だからこそ、「救い」を希求することが多いからなのか、
とにかく「救う」表現の豊富さには驚かされる。本来の学習に
疲れたとき、こういう辞書をパラパラとめくって、いろいろと
妄想するのも、自分の楽しみの一つである。

★本日の学習進捗状況
あまり進まず。
1.単語帳(Campus Wide)
11冊目 65ページ目(全69ページ、1ページに30単語)

2.「杜拉拉升职记」(8〜261ページ)
261ページ目  読了

3.日中・中日翻訳トレーニングブック(90~146ページ)
121ページ目

4.茉莉花 2回目音読完了。3回目。25ページ目。

5.音だけを聞いて長文を暗記する
耳が喜ぶ中国語 4課

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