茉莉花

朝早くおきて音読の練習をした。最近、音読の楽しさに目覚めて、
少しずつ進めている。できるだけ大きな声で、できるだけ正確に、
できるだけ速く、をモットーにしている。今は陳淑梅先生の
エッセイ集「茉莉花」を読んでいる。非常に短いエピソードが
35話しか入っていない、小さい本である。先生の文章はとても
平易で、淡々としている。でも、リズムがあって、メリハリがある。
それが天津人の特徴なのだろうかと思う。

読んでいてなんとなく懐かしさがこみ上げてくる。なんとなく
デジャビュである。どうしてか、と考えていると、昔読んだ
黒柳徹子さんの「窓際のトットちゃん」の時代背景と重なって
いるからだと気づいた。お二人はそもそも年齢が大いに違うし、
育った国や環境も全然違う。共通点は、子供の頃の思い出、
友達、親戚の大人たち、近所のおじさんおばさんがたくさん登場し、
日常のことをこまごまと書いている、ただそれだけなのに、実は
その背後には、戦争や文革の恐ろしい風景が見え隠れしている
点である。文革を頭の中でイメージできる世代の人は、この
エッセイを読んで、ぐっと迫るものがあると思う。酷薄な時代を
生きてきた人は、なぜか性格が明るい。昔は、うつ病なんて
なかったんじゃないか、ただ世の中だけが、うつ病のように
暗かっただけではないか、と思った。
今日は行く先々で待たされた。待ち時間が異常に長かった。
これだけ徹底して待たされると、これはもうアナタ、中国語の
勉強をするしか選択の余地はない。自作の単語ノートを取り出して、
一生懸命書き留めた単語を暗記した。しばらくして、
「杜拉拉升职记」も持ってきていることを思い出し、読み始めた。
「コマギレ時間の活用」などという生易しいものではなく、
「用事を口実に、中国語の勉強をしにきた」状態になった。


「杜拉拉升职记」P21
  这时候,DB广州办行政主管的职位空缺,需要找个replacement(替补)。
HR的人找到拉拉,问她是否愿意考虑这个职位。
  他们看中她,是因为她的能干和责任心已经被证实的了; 她在广州办
工作了两年,对这个办事处的人和事也熟悉;另外,这个职位需要一个
英语比较好的人,而拉拉的英文在DB广州办即便不数一也要数二了。
  拉拉还不懂权衡在核心业务部门任职和支持部门任职的区别,
她还不知道要紧挨着核心业务这棵大树来发展,才不会被边缘化并能最快的
发展。拉拉只想到一个主管的级别总是比一个助理的级别来得高的,而且,
不是每个区域销售助理都能有机会转行做另一个职能部门的主管的。

このころ、DB(拉拉の勤めるアメリカ系企業。世界500強に入る
通信関係の会社)の広州オフィスでは、総務課の主管に空席ができ、
代わりの人を探していた。人事課の人が拉拉に目をつけ、この
仕事をやってみないかと言ってきた。
拉拉に白羽の矢が立ったのは、彼女の能力と責任感がすでに
認められていたからである。広州オフィスで働いてもう2年に
なっていて、そこの人や仕事も熟知しており、更にはこの仕事には
英語の少しできる人が求められていた。拉拉の英語の実力は
オフィスでも1,2を争うレベルだった。
拉拉は花形の部署に在籍することと、周辺の部署で働くことの
違いを比較するすべを、このときまだ知らなかった。花形の職務に
しがみついていてこそ、窓際に追いやられることなく、出世だって
一番早いのに、拉拉は主管クラスならどの部署であれ、
アシスタントよりは上で、しかも営業のエリア・アシスタント・
マネージャーが総務部門の主管になれるチャンスはあまりない、
と思い込んでいた。

・外資系企業を意識してか、英語やその略語がやたらと多い。
 HRはhuman resourceだと思う。
・「即便不数一也要数二了」は、「数一数二」という常用の成語を
  一旦ばらして、もう一度組み成したような文。しかし、文全体の
  表す意味は結局「数一数二」と同じ。
・「发展」は、日本語の「発展」より、意味範囲が遥かに広い。
  ここでは「出世」と訳したが、状況を見て幅広く訳語を選択する
  必要があると思う。
・最後の段落は長ったらしくゴチャゴチャしていて、わかりづらい。
 まず「不懂」が「区别」までを、「不知道」が「最快的发展。」までを
 支配している。次の「只想到」は最後の「主管的。」までかかっている。
 長文は構造を見抜くのがけっこう大変である。

★本日の学習進捗状況
今日は音読と「拉拉」だけ。

1.単語帳(Campus Wide)
11冊目 43ページ目(全69ページ、1ページに30単語)

2.「杜拉拉升职记」(8〜261ページ)
27ページ目

3.中国語表現300例
135ページ目/156ページ  あと、付録のみ。

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