言語を混ぜるということ

よく言われる「外国語を勉強すると、日本語とごちゃまぜになる。
特に2ヶ国語を勉強していると更にチャンポンになってしまう」
というお話について、考えてみたい。結論からいうと、普通に
していれば、混ざらない、というか、混ぜるのは至難の技である。
全く同一のものを、あるときは「ナンキンマメ」、またあるときは
「落花生」、更には「ピーナッツ」と呼んでいれば、当然混同が
起こりうる。ところがこれらは全て日本語の単語であるので、
外国語との混乱ではない。日本語の範囲内での話である。
「ピーナッツ」は外来語であっても、外国語ではない、立派な
日本語の単語である。2つの言語を混ぜて話すためには、相当の
訓練が必要だと思う。ラジオのDJなんかが、外国曲を紹介するとき、
普通のセリフの部分は日本語で、曲名の部分だけ、外国語らしく
発音したりするのだが、これとても全体を見れば、やはり日本語
である。単語・発音・文法の全てを正確に保ちながら、瞬時に
2つの言語を交互に話せれば、それこそ、混ぜることに成功した
状態といえる。しかしこれは、普通の努力では実現しない、
神業である。口頭通訳の仕事がこれに近いかもしれない。語学の優れた
知識とセンスが要求される(私自身は見るからに向いていない)。
A「大口顧客がまとめ買いをする状況では・・・」
B「ビッグアカウントが、バルクでパーチェスする
  シチュエーションでは・・・」

外来語の使用頻度が高いかどうかだけの違いだけで、A、B共に
日本語の文章の範疇にはいる。つまり、Bの方も、全然混ざっては
いない純粋な日本語なのである。2つの言語が近似している場合、
例えば、タイ語とラオス語とか、スペイン語とポルトガル語とか
でも、同じ事で、そうそう簡単には混ぜられるものではない。
「外国語の勉強のし過ぎで、日本語の単語が思い出せない」などと
いうのも、同類だ。「ナンキンマメ」が思い出せず、「ピーナッツ」
だけが、口をついてなめらかに出てくる状態を指して、「英語なら
言えるが、日本語の単語が思い出せない」などと、のたまうのである。
が、やはり豊富な日本語の語彙のうちの一部の単語が思い出せない、
ということに他ならず、英語とは関係がない。唯一、困るのは、
2つの言語を同時学習するとき、もし、どちらか一方がしっかり
していない段階でば、「逆行抑制」というのが働いて、記憶作業に対し、
大いなる邪魔をするそうである。さてこれらの問題の防止策であるが、
それぞれの言葉で話すときは、できるだけ、発音はもとより、
文法なども、その言語風に話そうと努力することだと思う。全部
カタカナ変換してからだと、やはりこの「思い込み混乱」が
避けられない結果になる。

★ 本日の学習進捗状況
2と3、どちらもわずかにビハインド。今週中に追いつきたい。

1. 単語帳(Campus Wide)
11冊目 32ページ目(全69ページ、1ページに30単語)
2. 論説体中国語読解力養成講座
98ページ目/132ページ
3.中国語表現300例
  116ページ目/156ページ

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