理論と実践

類似の表現はたくさんあって、「学習とトレーニング」、「インプットと
アウトプット」そしてこのブログの題名にした「学ぶことと伝えること」
などなど、私が思いつかないだけで、もっと他にも言い方があるかも
しれない。要するに、語学の勉強など、道のりの長い習い事では、やはり
しっかりと理屈を勉強し、それを実際に使ってみて、その結果を踏まえて
また勉強し、それを現場でぶつけてみて、書物で確認し・・・・という
ような無限の繰り返しにより、螺旋階段を登るように上達していく
ものだと思う。しかもその螺旋階段を上から見た直径は、とてつもなく
長く、簡単には上昇していることが体感できない。理論と実践は車の
両輪で、どちらを欠いても前進できない。孔子様は、さすがに偉いお方で、
なんと2千年以上も前に、このあたりの気配を感じ取り、名言を残して
いる。下の、本日の一文を参照して欲しい。その言わんとするところは
「理論だけで、実行しなければ実用性に乏しい、理論も知らずに実行に
移そうとするのは危険だ」ということである。
ところが、物の本によると、上記のことを重々承知していながら、人間の
実際の行動はどちらかに偏ってしまうそうである。言われてみると思い
当たるが(言われてみなくても思い当たるが)、私は完全に理論偏重型で、
実践練習から遠ざかろうとして、体が動いてしまう。従って、意識的に
自らをトレーニングさせようとしないと、どんどん理論の方にのめり
こんでいく。インプットをしているときは、大きな快感が脳内で
ノルアドレナリンの分泌を促し、気持ちいい状態に脳を持っていくことが
できる。好奇心が次なる好奇心を呼び、知識欲が更なる知識欲を掘り
起こす。しかし、これら知識を利用して、外界に働きかけようとすると、
急におっくうになったり、熱が冷めてしまうのである。これではいけない、
と思い、このブログを始めた。一連の作業の中に必ず「伝える」という
1項目を入れる義務を自分に課したつもりである。もちろん、「伝える」
ためには、絶え間ないインプットが必要となることは言うまでもない。
つまり学習のモチベーション・アップにも貢献するだろう、という
もくろみである。
この5月は、あちこちでしゃべりまくり、アウトプットに主軸を移して、
練習してみようか、などと妄想している。


★本日の一文
学而不思则罔(wǎng),思而不学则殆(dài)
マナビテ オモハザレバ スナハチ クラシ
オモヒテ マナバザレバ スナハチ アヤフシ


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