中国語の辞書 その8 その他 その1

中国語の辞書の番外編である。語学関連でも、ストレートな
中日・日中ではないもの、また語学関連以外の分野のもの、
いずれもユニークな辞書というのは多いもので、いつも
助けられている。
31.中日・日中貿易用語辞典 東方書店 藤本恒 他編
4500円 2006年
仕事柄、売買契約だの保険契約だのに関する用語が飛び交うこと
がよくある。そのときの参考にと思って備えている。が、実際の
使用頻度はそれほど高くない。

32.スグに役立つ料理の中国語 柴田書店 木村春子 他著
2500円 1993年
ここから3冊は、お料理関係の辞書である。中国人と宴席を
共にすることも多い。できれば、そんなことにならないように
気をつけてはいるが、いつも奏功するとは限らない。食材や
料理方法の話題になっても、ある程度対応できるようにと
思って備えてはいるが、結局は自分の興味のために、ときどき
眺めたりするだけである。下記2冊も含めて、内容に優劣は
ないと思う。

33.中国語料理用語辞典 日本経済新聞社 1200円
井上敬勝 著 1993年
34.日中食品・食材ポケット辞典 日中提携社 3600円
黄聖博 著 1996年

古代の中国語にも愛着があり、それを楽しむために必要な辞書も
ある。唐詩と宋詞に関するものと、古代の文化・風俗等に
関するもの、2冊。
35.诗词名句鉴赏辞典 远方出版社 24元8角 2004年
現代文でも、引用されることのある名句を解説付きで載せている。
ひとつの詩の全体を鑑賞するのではなく、抜粋に集中している。
この辞書は本当に役に立つ。
36.学生古代文化知识辞典 商务印书馆  39元8角  2005年
こちらもお気に入りで、古代社会をさまざまな面から解説しており、
読んでいるだけでも楽しくなってくる。

37.中国語略語辞典 東方書店 3900円 那須雅之 編
3900円 1991年
中国語では、漢字の特徴をフルに生かして、どんどん略語を
造語していく傾向がある。日本人でも学習が進めば、ある程度
類推が利くが、やはりわからないものもある。例えばニュースに
よく出てくる“发改委”は「国家発展改革委員会」の略、
「三材」は、鋼材、木材、セメントの総称の略であることを
知ることができる。意外な省略方法の語もあり、勉強になる。

38.褒贬义辞典 中国大百科全书出版社 15元 2003年
よい意味、悪い意味、という言い方は日本語でもするが、
中国語にも当然その区別がある。一般の辞書では、その辺の
ニュアンスがわかりにくいことが多い。その点、この辞書で
調べれば、一目瞭然になる。悪い意味の単語を、相手の行動に
ついて使ったりすると、紛糾しかねない。特にビジネス上は
格別に、気を使わせられる。慎重を期す、という意味からも
非常に重要な辞書になっていると思う。ひとつだけ例を挙げる。

「拡張」は日本語では、中立、つまり、よい意味も、悪い意味も
持たない言葉であるが、中国語では、中立よりも貶義寄りである。
これをこの辞書で引くと、下記のようになっている。

扩张
常用于表示在军事或经济方面扩大势力范围的野心或行动

例句として、下記が挙がっている。いずれもはっきりと悪い意味で
使われている。

扩张分子    扩张野心


★本日の一文
只要路是对的,就不怕路远
道さえ正しければ、道が遠いことを
恐れることはない。

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