疑問詞〜、疑問詞〜
文法の教科書では、「了」の説明や、いろいろな補語の解説で
隅に追いやられている感のある、一種の呼応表現で、疑問詞〜、
疑問詞〜のパターンがある。でも、実は疑問の意味は一切なく、
初めの方が不定代詞、後半のは、それを受ける指示代詞である。
多くの教科書でも、「疑問詞」と書かれているのは、その方が
説明しやすいからだと思う。以下の記述についても、誤用を
承知の上で、「疑問詞」と言う言葉を使う。
まずは、説明から。ご存知の方にはくどくなるので、適宜
スルーをお願いする。
例:
你要什么,我给你什么。
最初の「什么」が不定代名詞、後の方の「什么」が指示代名詞、
「あなたが何かをほしがる、私はその何かをあなたにあげる」、
「Aが欲しいならAを、Bが欲しいならBを・・・」、という
もってまわった言い方で「私はあなたの欲しがるものなら
なんでもあげる」という意味を表す。
私が生まれて初めて、この言い方を使ったのは、知らない町で
タクシーに乗ったとき。友達に教えてもらった住所を運転手に
告げると、彼は「どの道から行きましょうか?」と聞いてきた。
こちらは全然わからないので、とりあえず
「哪里快,你就从哪里开吧。」
と言ってみた。車は走り出し、無事に目的地にたどり着いた。
でもそれが、最短最速だったかどうか、今でもわからない。
実際の会話でも驚くべき頻度で登場するパターンで、特に
ウチの財務主任や営業主任などは、コイツら、人の理解力を
試そうとしているのではないかと疑いたくなるほど、頻用する。
円滑なる会話を目指される方は、是非習熟して、さまざまな
シーンで、バンバン使っていただきたい。いくつかの異なる
疑問詞の例を見てみる。
1.你什么时候方便,可以什么时候来。
(いつでも都合のよいときに、来て下さって結構です。)
2.哪里有枕头,我能在哪里睡觉。
(枕さえあれば、どこでも寝られる。)
3.谁先到,谁赢。
(先に着いた人が勝ちです。)
4.这里风景格外漂亮,怎么看怎么好看。
(ここの景色はすこぶる美しく、どんな見方をしても、
それなりの美しさがあります。)
上記の例文説明さえ把握していただければ、
解釈(=中文和訳)は問題ないと思う。問題は上の日本語の
方を見て、中国語をひねり出せるかどうかである。
1,2あたりまでは、たゆまぬ努力により克服するとして、
3.はどうだろうか。思わず「先达到的人。。。」とか
やってしまいそうな気がする。コツとしては、日本文の
文頭に「誰でも」、「たとえ誰であっても」を置いてみる。
それで不自然でなければ、このパターンが使える。一般に
「疑問詞+でも(ても)」の形に持ち込めるようなら、
イケると思う。4.ともなると、そこはかとなく絶望感が
漂うが、こういうのはあまり悩まず、何か他の言い方で
表そうと思った方が、精神衛生上もいいと思う。
テレビドラマなんかでも、よく出てくる言い回しなので、
ほんとうに是非ご活用いただきたい。私も従業員たちの
飽くなき挑戦を今後とも受けてたとうと思う。
★本日の一文
小时候我家里很穷,只好有什么吃什么,如今就吃什么有什么了
小さいころ家が貧しくて、あり合わせのものを食べるしか
なかったが、近頃では欲しいものがなんでも食べられるように
なった。