忐忑不安

「忐忑不安」という4字熟語を初めて見たときは、何かの解説書の中だったと思うが、読み方が全然わからなかった。
わからなかっただけでなく、何か異様な感じがした。同義でよく使われる「坐立不安」や「惴惴不安」に比べると、
取ってつけたような感じがして、違和感を覚えるのである。こういう字の場合、普通は「上」と「下」が読みを表す
パターンの形声文字が多いのだが、[tǎntè]は「上」からも「下」からもかけ離れていて、ただ単にドキドキと上下に
動く心臓(「七上八下」という成語もあるが)を表しているだけである。何か新しい漢字を考えましょう、というような
小学校の夏休みの宿題の答えのごとき出来栄えだと思う。いつも、外来語の音訳語など、中国語の音韻の美学と造形美に
うならされている身にとっては、かなり不出来な部類に入ると思う。語源の本を読んでいて、これが外来語の翻訳である
ことを知ってからは、ますますその感が強まった。

此词源自3000年前的古希腊神话。。腓尼基国王Tantalos是宙斯神的儿子、因泄露天机且又得罪奥林匹亚山上的众神、
而被其父罚站于很深的水里、头顶悬有结满美果的树枝。当他口渴想喝水时、一低头、水便哗地退走;当他肚饥想吃果
子时,一抬头,果枝嗖地上升Tantalos就这样承受着充满诱惑却又不可及的心理煎熬。后来便把这种心理感受称作Tantalos。
此词连同它的故事大约于公元前1世纪进入古拉丁语,写成Tantalus。Tanta也先后进入意大利语、法语、紱语、英语等,
加上各种词尾,构成及物或不及物动词,分词,名词,形容词,副词等等,表示“逗弄”、“引诱”、“难受”、
“心神不定”等议。
この語は三千年前の古代ギリシアの神話に由来する。フェニキア王タンタロスはゼウスの息子であったが、天上の
秘密を洩らしたり、オリンピア山の諸神の怒りを買ったため、父神ゼウスによって、罰として深い水の中に立たされた。
頭上にはおいしい果実がたわわに実る枝が垂れ下がっている。のどが渇いたとき頭を下げると、水はサッと引いて
しまい、空腹で果物を食べようと頭を挙げると、木の枝はすうっと上に上ってしまう。タンタロスは、誘惑を
受けながら常にその欲望を満たすことができない、というジレンマに苦しんだ。この語は物語と共に、紀元前
1世紀ごろに古典ラテン語に入り、Tantalusと記された。Tantaという語も相次いでイタリア語、フランス語、
ドイツ語、英語などにも入り、語尾の変化も加わり、他動詞、自動詞、分詞、名詞、形容詞、副詞などなどを形成し、
「からかう」、「誘惑する」、「やりきれない」、「気持ちが落ち着かない」などの意味を表すようになった。

このあとは、5世紀の東ローマ帝国、インドを経て、中国に入ったらしい。この語源の本は、
聡明な中国古代人が、この「忐忑」をうまく取り入れ、漢語化した、これは中国と西洋の
交流の深さを例証する歴史的なできごとだ、などと大げさに自画自賛しているのだが、どう見ても、ヘタクソな
翻訳にしか見えない。もっとうまい取り入れ方をした例はほかにいくらでもある。また、訳のわからないところで、
西洋との交流を持ち出すあたり、少なからず劣等感とその裏返しの憧憬がにじみ出ていると思う。とにかくこの
語の持つ、他の語と大きく異なる、突飛な感じはこの書の説明で、一応解明されているとは思う。

★本日の学習進捗状況
お暑い中、読書だけ少し進む。
1.単語帳(Campus Wide)
12冊目 4ページ目(全39ページ、1ページに30単語)

2.「蜗居」(1〜303ページ)
104ページ目

3.中国語作文−その基本と上達法(1~253ページ)
13ページ目

4.音読「三国志演義」(10−67ページ)
13ページ目

5.音だけを聞いて長文を暗記する
耳が喜ぶ中国語 12課

•蜗居 p96
海藻看着眼前的钥匙、不可置信地问:“是不是任何时候我提的任何问题、你都有解决的方法?为什么你总能
变出这些来?”宋思明浅浅一笑说:“因为是你要的。如果是别人、我不一定能变出来。我希望能在物质上帮助你、
并让你最终得到精神上的快乐。”
“你以为拥有物质就会拥有精神吗?”
“不会。精神比较强大。但通往精神的路很多、物质是其中的一部分。你知道吗?毒品为什么给人快乐?生物学的
研究、如果吸毒的话、会给某些神经中枢以直接的刺激、人这边一吸、那边大脑的愉悦神经就会在图表上闪现火花。
当然别的事情也会产生这种火花、但不如毒品来得直接。所以我们要求拒绝毒品、因为一旦这种终极快乐可以
很简单获得的话、你就不会再对其他各种通过努力获得的快感产生兴趣了。如果每个人的快乐都这样容易得到、
你还会去寻觅爱情吗?你还会去努力工作吗?你还会因为失去而伤心吗?”
海藻は目の前の鍵を見て、信じられない気がして尋ねた。「私がいつどんな相談を持ちかけても、あなたは必ず
解決策を出してくれるじゃない、どうしていつもそんなにうまく立ち回れるの。」宋思明は軽く笑って、答えた。
「君が求めるからさ。他の人だったら、こうはうまくいかないさ。物質的に助けて、最後には君に精神的な喜びを
感じてもらいたいんだよ。」
「物が豊富なら、幸せになれるっていうこと?」
「違うよ。感情の方が物よりでかいよ。でもね、幸せに至る道はいくつもあるんだ。物質もその一つなんだ。
人はどうして麻薬に溺れるか知ってるかい。、生物学的な研究があるんだ。麻薬を吸飲すると、ある種の神経に
直接に働きかけて、ちょっと吸うだけで大脳の快楽をつかさどる部分に火花が生じるほどの刺激が生じるんだ。
もちろん他にも脳が快感を覚える刺激というものもあるにはあるが、麻薬ほど直接的じゃない。だからこそ、
僕らは麻薬を排除する。そんな究極の快楽を、人がいったん、いとも簡単に手に入れられたら、努力を通じて
得られる達成感なんて、みんなもう興味を持たなくなる。そんなに簡単に気持ちよくなれるなら、誰が好んで
面倒な恋愛感情を持ちたがる?誰が熱心に仕事に打ち込む?誰が喪失感を味わって落ち込んだりする?」

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