モチベーションと習慣化

最近2冊の本を読んだ。通勤電車の中で、無数のスマホ軍団に取り囲まれながら、ひとりだけ
紙の本を読んでいるのは、なんとなくくすぐったいけれど、同時に快感も覚える。この2冊は
同じ作者の連作で、テーマは一つだけ、題名は違うけれど貫かれている思想は明快に
一貫している。1冊目は「続ける習慣」、2冊目は「やめる習慣」。最近は脳科学が進歩して
きていて、その成果はいろいろな分野で活用されている。そういうくだりでは、納得いく
記述が多く、頭の中にすっと入っていく。1冊目は、ぜひ身に付けたいが、なかなか付かない
「良い」習慣を、いったいどうしたら身につけられるのか。三日坊主対策はどうしたら
いいのか、など、中国語学習者にも極めて有益な内容であると思う。2冊目は、飲酒や
スマホ中毒、夜更かし、衝動買い、などやめたいけどやめられない「悪い」習慣にどう
対処するか。人間の脳は良い、悪いの区別なく、極めて保守的で、現在の「習慣」を
死守しようとする。方法論が丁寧な解説と豊富な実例とともに記されていて、説得力がある。
著者は、「習慣化コンサルタント」として、講演・執筆に忙しい筋金入りのプロである。
ところが、示されている具体的な手段は、すでに多くの人が試している、または知っているか、
うすうす気づいているものばかりで新味がない。「自分へのご褒美」、「褒められ上手」
、「遊び心」、「理想モデル」、「儀式」、「悪魔払い」、「損得感情」、「習慣ともだち」、
「みんなに宣言」、「罰ゲーム」、「目標設定」、「強制力」、「ベビーステップ」、
「チャンキング」など、耳になじんだ手法ばかりである。それでも説得力に満ちているのは、
それらの組み合わせのうまさ、目的別の選択・対処、またその過程を「反発期」、「不安定期」、
「倦怠期」と分けたうえで、それぞれのコントロールについて記しているからだと思う。
何しろ、その経験の豊富さに驚かされるし、「継続は力なり」といっても、ストイズムを
標榜するわけでもなく、ド根性論を展開するものでもない、これならいけそうと確信
させられるのは、極めて日常的でやりやすそうな達成方法を解説しているからだと思う。
下記の文章が、特に私のお気に入りで、座右の銘にしたい。

・(一念発起して始めた行動が続かないのは)、飽きっぽいから、意志が弱いから、と
性格や意志のせいにしがちですが、「続かないのは性格や意志の問題ではなく、コツや原則を
押さえていないからだ」というのが私の持論です。(著者)
・ものごとを続けるときに、意志や根性で継続するのではなく、人に備わった「習慣」という
自動行動プログラムを作動させることができれば、もっと自然に、もっと当たり前に、苦痛なく
継続することができます。(著者)
・小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところに到達するただ1つの道と思う。
(イチロー)
・人は習慣によって作られる。すぐれた結果は一時的な行動ではなく習慣から生まれる。
(アリストテレス)

私もすっかり「習慣教」の信者になってしまった。久しぶりに読後感のさわやかな良書に
出会った。

★本日の学習進捗状況
1.単語帳
13冊目 15ページ目(全30ページ、1ページに30単語)

2.百年中国散文精选(1〜425ページ)
19ページ目
1.洪水与猛兽 蔡元培  読了
2.少年中国说 梁启超  読了
3.秋夜    鲁迅   読了   
4.雪     鲁迅   読了
5.从百草园到三味书屋 魯迅  読了
6.故乡的野菜     魯迅  読了

3.中国語作文−その基本と上達法(1~253ページ)
46ページ目

4.音読「三国志演義」(10−67ページ)
27ページ目

5.音だけを聞いて長文を暗記する「耳が喜ぶ中国語」(全110課) 
13課

6.論説長文読解「ビジネスリテラシーを鍛える中国語 I」(1課〜30課)
進まず。

*8月号「聴く中国語」のニュース6本のディクテーションと毎週末恒例のディクテーション

•祖國的陌生人 p206-207(小鎮青年‧賈樟柯)
他不久前從奉節歸來,在《三峽好人》裡,他客串一個角色.但很顯然,他真正期待的是
拍出自己的片子,就像他說的,「你不能期待別人會怎樣,你應該期待自己.」作為昔日的
同學和長期的合作者,他們都相信賈樟柯有一種過人的能力,他總是從一開始就知道自己
手中擁有什麼樣的工具,並如何將這些工具發揮到最大化.
彼は先日、奉節県から帰ってきて「三峽好人」という作品の中で、飛び入りである役を
演じている。しかし彼が本当に望んでいたのは、自分の映画を撮ることだった。つまり、
彼が言うように「人にどうのこうのと期待してはいけない。期待すべきは自分だ。」という
ことなのだ。彼らは以前の同級生であり、かつ長い間の協力者であった。、皆賈樟柯が
人並み外れた能力を持っていて、最初の最初からどのような手段を手にしているか、また
それらをどうしたら最大限利用できるかを、いつも知っているのだと信じていた。

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